6月15日、初の一般質問に登壇!
6月6日から開始された第二回定例会において、一般質問に登壇しました。
世田谷区議会定例会の回数に関する条例(昭和31年9月1日)によって世田谷の区議会は年4回開催することが決まっており、2月、6月、9月、11月に開催されます。これ以外にも質問のための調査や陳情の対応、地域行事や会合への参加などがあるため定例会以外の日は働いていないわけではありません笑
質問は議員の主たる仕事のひとつで、自民党の場合、新人は各定例会で一般質問の機会を与えていただけます。持ち時間は10分。テーマの設定は自由で、今回は選挙期間中に訴えてきた①子育て支援②危機管理に加えて、③地元である祖師ヶ谷大蔵駅前広場の利活用について質問しました。
本会議が開催される1週間ほど前に質問通告を役所に対して行い、質問の大まかな項目と内容について役所に伝達します。役所側はこれに基づいて担当の部署を割り振りし、事前に「取材」といって担当部署の課長の皆さんがどのような趣旨でどのようなことを質問したいかをヒアリングに来ます。
できる課長さんだと既にヒアリングの時点で答弁案をもってきてくださり、ここからどのような答弁を引き出したいかで議員との綱引きが始まります。
いい答弁(議員が引き出したい答弁)を引き出すためにこちらも事前に調査した知識を武器に丁々発止やり取りをするのです。
本会議場で登壇し質問することもなかなか痺れる仕事ですが、この登壇前の水面下での暗闘こそが一般質問の醍醐味なのだと思います。
歴戦の課長たちからなかなか「やります!」「できます!」という答弁を新人が引き出すことは困難ですが、今回、私は「他区の事例を研究してゆく」といった前向きな答弁をいただくことができるなど、今度の活動の方向性が見えてくる発言を引き出すことができました。
質問の詳細は現在作成中の区政レポートで追ってご報告しますが、要点は以下の通りです。
1.ベビーシッター補助金の導入について
さとうQ1 2018年に東京都はベビーシッター利用支援事業としてベビーシッター補助金を導入しているが世田谷区では利用することができない。多様な子育てニーズに応える観点から、導入はなぜ行わないのか、①安全性の確保が困難②今度の都の補助金が続くか不透明③予算規模が不透明④待機児童がゼロであるという4つの懸案を区は示しているがこれらの懸案が解決されれば導入に向けて動き出すことはできるのか。
答弁 A1 過去にベビーシッターを利用し事故が起きた例も世田谷ではあることから安全性を確保することが最優先である。多様な保育ニーズに応えるための有効で安価な制度と認識はしており、今後、他区の事例も研究してゆきたい。
2. 世田谷区の危機管理体制について
さとうQ1 92万人を超える人口を有し、広大な面積の世田谷区では地域ごとに防災課題が異なる。きめ細やかな予算措置が必要では?
答弁 A1 今年度より地域防災計画の修正に着手する。併せて地区単位の地区別防災カルテを作成し、住民参加でさらにきめ細やかな計画を作成していく。予算についても地区防災計画の修正と併せて地域住民の皆様と協議していく。
さとうQ2 中でも地元、祖師谷は幅4m以下の道が全体の38.5%を占め、災害時の初期消火の設備と体制づくりが急務だ。スタンドパイプの配備をより進めてほしい。
答弁 A2 既にスタンドパイプ購入助成は行っているが、今後の消防機材の動向を踏まえて調整してゆく。
さとうQ3 災害が起こった際、避難所を開設するのはまず地元の皆さんだ。近年は避難所へのクレーマー対応などもあり、区の職員の関与や訓練を強化していくことが必要だ。
答弁 A3 東京都の被害想定が見直されたため、在宅避難の推進と避難所運営マニュアルの見直しに着手したところだ。発災時には区の職員が急行することは困難なため、地元の皆さんに容易に避難所を開設していただけるようにファーストアクションカードを新設し、負担軽減に取り組んでいく。
さとうQ4 防犯カメラの設置に区と都で補助金を出しているが、近年進んでいない。プッシュ型の提案をより進めていくべきでは?
答弁 A4 区内の自治会・町会では139団体約1,330台のカメラ設置がすでに進んでいるが、昨年は補助金が想定より利用されず予算を下方修正した。今後は防犯カメラ付き自動販売機などコストのかからない手法も紹介しながらプッシュ型の提案も併用して進めていく。
3. 祖師ヶ谷大蔵駅前広場の利活用について
さとうQ1 区道に該当する広場の利活用が進んでいない。DX化と併せて道路申請手続きを電子化することも必要だ。
答弁 A1 すでに企業者の申請では電子申請が行われている。路上イベントなどに使用できるよう区民の利便性向上のため電子化への課題を整理していく。
さとうQ2 祖師ヶ谷大蔵駅前広場でキッチンカーを使用したイベントを実施することで税外収入を確保しながら、駅前の更なる活性化と区有地の利活用が可能だ。更なる賑わいの創出について区の見解は?
近年注目されている賑わい創出の仕組みにエリアマネジメントの手法がある。二子玉川では既に実施されており、区としてはエリアマネジメント活動を目指す団体等の勉強会の開催を積極的に支援するなど、まちの賑わい創出に今後とも取り組んでいく。
引き続きベビーシッター補助金の導入と世田谷の危機管理体制の充実、特に災害・有事の際に命を守る街づくりの充実に全力を投入して参ります。